木製の楽器が好き

今日は仕事帰りに室内楽のコンサートを聞きに行きました。
そこで休憩時間に飲み物とお菓子をいただきまして。抹茶と小豆のパウンドケーキで、味は非常に好みのやわらかい甘さだったのですが、お上品にちぎって口に運ぼうとすると崩れる崩れる衝撃的なほろほろ加減。何にでも感情移入できる私は、見事なまでの崩れぶりに自分までケーキと一緒にほろびゆきそうな心地がして、しばらくぼう然としていましたが、結局はむはむとかぶりついて食べました。王国は存続しました。
最近は夕飯をできるだけ控えて痩せたいと思っており、そのぶん一食一食が大切で、まずいものを食べると本当に悔しくなるのですが(うちの親や大学の教授もよくそう言ってます、老い先短いしもう口直しができないんだから、美味いものをこそ食べたいと)、その点、今日のケーキはなかなか印象的で、味も美味しかったので、ありがたいことでした。場所が音楽専用のコンサートホールではないところで、こういうところでやる会は、クラシックに限らず古典邦楽のレクチャーコンサートなどでも、途中でちょっとしたお菓子が出ることが多いですね。


演奏は1曲ごとに楽器の編成が変わる多彩なもの。弦楽四重奏(バイオリン2台・ビオラ・チェロ)とオーボエ四重奏(オーボエ・バイオリン・ビオラ・チェロ)が良かったです。
弦楽四重奏は音の濁りがなく、盛り上げてみせますよというあざとさも全くなくて、全体がとても自然にクレッシェンドしていき、澄んだ境地でしっかり大音量になって音を伝えてくれるのが本物のプロの仕事を実感させ、すばらしいなあと思いました。そこが音楽専用のホールでないことなど、完全に忘れさせられました。
オーボエカルテットは、演奏者の方と私、趣味が合いそうな気がします。カルテットの4台の楽器が全員対等に聞こえるのが好きなんです。全員にちゃんと聞かせどころのある曲構成になっていて。チェロが弦をポポポとはじくところから始まり、ポポポとはじいて消えてゆく、面白い曲でした。

・ボザ「金管五重奏のためのソナチネ
 (トランペット2台、ホルン、トロンボーン、チューバ)
・ビーチ「2つの歌曲」
 (ソプラノ、バイオリン、チェロ、ピアノ)
ブリテン「幻想四重奏曲」
 (オーボエ、バイオリン、ビオラ、チェロ)
休憩
イベール「3つの小品」
 (フルート、オーボエクラリネットファゴット、ホルン)
・バーバー「弦楽四重奏曲 ロ短調 作品11」
 (バイオリン2台、ビオラ、チェロ)


演奏:京都フィルハーモニー室内合奏団
京都文化博物館別館ホールにて