読んでいた本はナタリア・ギンズブルク『ある家族の会話』(白水uブックス)。
先日は山口瞳の『血族』(文春文庫)を読んだ。この2冊の選択には深い意味はないのだけど、希有な共通点がある。どちらも自分の家族の歴史を語っていて、すべてを実名で書いていること。マイケル・ギルモアの『心臓を貫かれて』もそのパターンですね、並べていいものだろうかと思うくらい3冊の中身はそれぞれ違うけれど。『血族』の文章には一気読みしてしまう吸引力があったし、『ある家族の会話』は話し声と話し声が歌のように豊かに響きあって、涙が出そうなほど愛おしい読み心地がします。そのうち感想を書けるといい。


血族 (文春文庫 や 3-4) ある家族の会話 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)  心臓を貫かれて 上 (文春文庫)