2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ニャッハー!

何を書こうかな。 さほど期待なく読んでいた化野燐『蠱猫』(講談社文庫)に、江戸時代の鬼神論:有鬼論と無鬼論の対立が出てきて、ちょっと楽しくなってきました。 前に読んだ大槻ケンヂ『オーケンののほほん日記』では、日記のなかでUFO本がガツガツ読まれ…

大阪(2)

これもちょっと前の出来事なのですが。 水都大阪2009というお祭が8月〜9月のあいだ開催中でありまして、京阪電車が天満橋駅に出入りする時など、天満川を巨大なアヒルがゆうゆうと流れていく後ろ姿を何度か見かけたり、アート系のワークショップに知人が出…

大阪(1)

京都も人の多いところではあるのですが、梅田に行く=人混みを歩く(歩くの速い!)ので、喉が渇くため、10年前は、梅田から京都に帰るための阪急電車に乗る前、売店でいつも「フルーツ牛乳」を買って飲みました。その場で飲んでビンを返すのです。冷たくて…

甘納豆

ほろほろと生きる九月の甘納豆(坪内稔典) 今日は研究会で奈良へ。 読んでいる本はあいかわらず昭和くさいものばかり。はやく平成にたどりつきたい。でも絶版になって図書館にもない本がケイタイの電子書店で安くダウンロードできることが最近わかったので…

有り体に申せば これこそが 欠席の理由

今日の予定が明日に変わったので家から出ず。

てろんとしたワンピースにカーディガンで。

ライブはピアノとチェロと尺八のトリオ。 居心地のよい会場にて、爽やかでスピード感のある演奏を楽しんできました。 このトリオのチェリスト、古川さんがチェロを弾いている姿が好きで、尺八やピアノも見ようと思うのに、ずっとチェロを見てしまった。何か…

あみゅーず

今夜は夕ご飯の後ビルボードライブ大阪。何を着ていったらいいのかな。

なぎはらう

桔梗や夕べの風は地より湧く(櫻井博道) 「桔梗」は「きちこう」と古名で読んで。 喉の右側の方がちょっと腫れている。腫れる・治る・腫れるという状態が10日ほど続いており、腫れのひどい時は(ほんの2、3時間のことだけど)微熱が出ているらしい。 「喉…

展覧会

今月は京都市美術館のルーブル展、香川県立ミュージアムの日本近代絵画展、京都市文化博物館の藤城清治展に行ったのだった。 ルーブル展、平日の朝一番だったのにものすごい混雑。今回京都に来ていたのは、昔の映画の看板みたいな塗りの油絵が多かった。人の…

苦手なヒーローたち、ヒロインたち

クールでない順に並べてみた。 1、雨に革のかばんが濡れたときの、縮んだような、しぼんだような、新らしくなったような、そんないじらしい革かばんの表情 2、中古の文庫本にわざわざかけられているパラフィン紙 3、人が来た途端に鳴くのを止めた虫たちが…

願望

ばたばたする合間に藤沢周平の未刊行初期短編集を。読み切りの短編が15も入っていて、人生のドラマチックな場面をいろいろ切り取ってあるのだけど、どれも女がいじらしく男が哀れ(男はいじらしく書かれない)でちょっと飽きます。作家デビュー前後の余裕の…

研究会

研究会は、発表者の理論的背景の不備をただされるのを傍聴して学ぶ。 これは自分が院生になったばかりの頃、なかなか理解できなかったことで、質疑応答の際、発表したことそのものではなく、発表の背後にある基本的な思考基盤について集中砲火を浴びるのがと…

スノーレパード

9月が残り10日を切ってしまった。そんなことは誰でも知っていますね。 ああ、今日、庄野潤三氏が亡くなったのですね…。 帰省や研究会、遊びで家を留守にしていて、iBookをしばらくさわっていませんでした。過去の日記をさかのぼって書こうとすると、何を書…

これも古書店で

山口瞳『小説・吉野秀雄先生』(文春文庫)。 山口瞳が亡き師のことを想って書いたもの。 名のある学者や作家が教授陣に名をつらねていた幻の無認可大学「鎌倉アカデミア」。少年期をぬけたばかりの山口瞳はそこで歌人の吉野秀雄の講義を受ける。記憶を行き…

笑い

今日は、本棚を整理して、よく使う辞書の位置をいいようになおしたり。 手にとった石原吉郎詩文集(講談社文芸文庫)を開く。敗戦後、ソ連軍によって民間抑留者となった筆者。収容所は食料のみならず食器も不足しており、2人で1つの食器を使うことになる。…

頑張れリスモ!

1ヶ月ほど前からケイタイの待ち受けに「頑張れリスモ」というフラッシュを設定していて、以前から親しみを覚えていたリスモのことを、ますます他人と思えなくなっています。月曜日はジャンプを読み、ジブリ映画を愛し、雨の日は傘をさし、3時にはひまわり…

Peach Plum Pear

Aの音、Bの音、Cの音…と考えたこともなかったのだけど、この曲はPの音色。 なまなましいハープの音と声が夜の深遠に突き刺さってせつない。

眠る石

幻想譚を読みたくなって、古書店で買った中野美代子『眠る石』(ハルキ文庫)。実在の古い建築や絵画にまつわる幻想の十五夜。昼間に読むのがもったいなくて、黄昏を待ち、空想のなか、クルアーンの詠唱に身を焦がす。わずか数ページの掌編を飛ぶようにして…

消費のお作法

庄野潤三『ピアノの音』。 うまくひとことで言えないのだけど、↑の「消費のお作法」という言葉が浮かんだのだった。使えばどんどん減っていくものをどうやって使うか。使うことで何を生み出させるか。毎日、妻や孫娘が練習しているバイエルやル・クッペ、ブ…

おおブレネリ

日が隠れると庭が眠って、今日1日の疲れを休めるんだと思ってほっとする。家に帰ると隣の戸から隣人が出てきたところだった。 60代後半くらいの小柄な女性で、片手と細い腰とで水のなみなみ入った桶を支え、片手で戸をしめている。愛想いい「お帰りなさい」…

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時折、彼は心について考える。それはたいてい彼が苦難に陥ったとき、厳しい判断を迫られたときであり、ひんやりとした大理石に額を押し当てるような冷静さの中で、彼は己のその心の落ち着きを、しかして後に下す選択こそを不可思議で謎めいたものと思う。心…

きじばと!

新刊書店で向田邦子全集の新装版が刊行中なのを1冊ずつ眺めた。はちみつベージュの表紙にエンボス加工か何かで猫のシルエット。3巻のポーズに脳内小人どもが「うおー」と色めきたつ。背骨〜尾がよいね。 文芸春秋のサイトでまとめて見られます。 http://ww…

水上庭園

子どもを生むという小説と生まないという小説を続けて読んだ。木地雅映子『氷の海のガレオン/オルタ』と富岡多恵子『水上庭園』。 どちらもするするとページの中へひきこまれていく文章でとても面白かった。 ともにタイトルに水が入ってる。過激でほのぼの…

ダウテンダイ

モデムが故障して交換に来てもらいました。おかげで今夜は部屋が片付いています。。。富岡多恵子さんの『水上庭園』にマックス・ダウテンダイというドイツ人が書いた『近江八景』という小説が登場し、“日本的な8つのラブストーリー集”という紹介とあいまっ…