学校の怪談

某建物の廊下は、人が通ると感知して自動で灯りが点いたり消えたりする仕組み。常に自分の前後10メートルほどだけが照らされていて、後ろを振り返ると、先ほど通ったばかりのところがもう真っ暗になっています。廊下の両側にはずらりと個室のドアが並んでいるのだけど、雨の日曜日の午後など、ほとんど人気がなく、まれに何事もないように灯りのついた一室を発見するも、ほっとするより、むしろその不自然すぎる自然なたたずまいにぞっとするくらい。その白々しいほどに灯りのともった部屋の中で何がおこなわれているのかと。
先日その建物で、怖いなーと思いつつもちょっと考え事をして歩いていたのですが、気がついたら1階で外に出るのを忘れて地下にまで降りてしまっていて、地下の廊下は自動点灯すらないので、気づいたら真っ暗なところに呆然と立ち尽くしている自分がいました。
キャーーー!と叫んでも誰も来ないんだろうなと思う。
大学の研究室が並ぶ建物です。
この建物は3年ほど前に新築されたもので、その前の工事中を含む数年間、旧建物からの移転作業でわやわやしていました。空っぽになった旧建物の見納めに1人で廊下を歩いた時(いつも廊下を1人で歩いている…)、どこからかキジバトが入り込んで、がらくたの積まれた廊下の天井付近でたいへんな音を立てて騒いでいました。仕方がないので携帯でキジバトの記念写真を撮り、窓を開けて追い出しました。やつは今ごろどうしているだろうか。。。