進行

長い間、4〜5日に1度更新される連載小説をケイタイで読み続けています。今月は話が急展開して、4〜5日ごとに自分の記憶ががつんがつんと上書きされます。1回分を読むには5分もかからないのに、「読む前」と「読んだ後」で世界が変わって見える。冒頭を読んだ時がもはや夢のようで、どんどん遠ざかっていくこのアウェー感。この後戻りできない感。


K様の日記を見て思い出したけど、家の1階と2階とか、マンションの他の部屋の人とテレビで同じ番組を見てるとき、音がゆわんゆわんとダブって響きます。というか音が響くことで「あ〜誰かが同じ番組見てるのね」と気づきます。生理的には気持ち悪いけど、なつかしいアナログ感があります。昭和の感じ。


夕暮れに会った猫は私と出会った驚きで目がぱっちりと見開かれている。ありていに言えば瞳孔が開いているのだが、「あら!」という感じでまあるく見開かれた瞳が、夏の路地にみずみずしい。寝起きのドロドロの私がそれを演出するためにはどんだけビューラーやらアイメイクをしなければならないのか…。