あやしげな夢を見た

起きてからどんどん記憶が薄れてしまったし、実際に見た夢とはずいぶん違っているだろうけど。なんとなく記したくなったので記す。

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MさんとMさんの前妻と、あと2人くらいと一緒に海辺の村に行った。駅前に観光客向けの定食屋がある。黒い漆塗りの器で海鮮丼のようなものだが、あまり日本ぽくない大きな魚、それからアワビみたいなもの、サザエみたいなもの。グロテスクながらも、美しいMさんの前妻が目をきらきらさせているので、宮廷料理のようにリッチなものに見える。
村のインテリはみな中国の古い書画を収集していて、1人で見せてもらいに行った。魚の網を干している隣に漢字がぎっしり書かれた大きな紙を干すようにぶら下げて、おじさんが解説してくれる。すると書画仲間のおじいさんもやって来て、自分のところのも見に来いという。年寄りばかりかと思ったらお兄さんもいる。色が白くてひょろひょろした青年。
小船に乗って波を見ていたシーンもあった。青緑色の波が大きく盛り上がって音もなくこちらに近づき、小船をのみこむ。2、3度、くりかえす。
夜、1人の少年が海岸線に沿って全速力で走るのを皆で見る。まだ小学校にあがるかどうかという年齢の少年で、走るのが驚くほど速い。あっという間に目の前を走り抜けていき、走っている側にも見ている側にも幸福感がある。彼は小さな水着だけで走っているのだけど、海辺のせいか、裸体を疑問に感じない。

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起きた時は、水着だけ(つまり海パン一丁)という可笑しみとせつなさがとても記憶に残っていました。夢の中でもすこし変だと思っているのね。暗い中に白い体が一気に流れていく。見ている自分のすぐ後ろに海があって、砂浜で彼の疾走を鑑賞していたようです。
読み解くまでもなく4つのシーン全部に性的なものが重ねられそうだけれど、見た印象としては、からっとしたドライな夢でもある。視覚がメインで、触覚その他への刺激がほとんどなかったので。