午後から思いっきり嵐。
分厚いくせに去年ひびが入ってしまった古いガラスへ、割れたら困る、がんばれ、と心の中で掛け声をかける。


夜は静か。道路をゆく車輪の風圧で、舞った枯れ葉が、かさりと音を立てる。
通り過ぎてゆく、いちどとて無粋なブレーキの音を立てることもなく、静まる、あたりは、ようやく、子供の寝ついた真夜中かと思えば。きゃあ、と。
息をつめ、うしろで誰かがちいさくわらう。