古書店の木箱から抜き出したその単行本には、ビニールカバーがかけられていた。
購入者や書店がかけたものではなくて、新刊時から付いていたのだろう、昔ながらの、厚手のビニール・ブック・カバー。少しばかり縮み、黄ばんでいる。中身の本がぎゅうっときつそう。近ごろはあまり見ないけど、晶文社植草甚一の本なんか、今買ってもビニカバが付いているなあ。あと小学館の旧版の日本古典文学全集とか、勤務先Kの書棚はいまだにビニカバ付きのままで並べてる。
だささが嬉しくなって買いました。翻訳小説『女ゲリラたち』。小粒の古本ながら、なかなか戦闘的である。