今日のピアノ

ピアノにはいくつかの音の顔がある。顔があるからには裏や内面といったものもまた無数にあるのだろうけど、それはさておき、ピアノの音の強さキツさを不吉な顔として使ったトクマルシューゴの曲。 身体にはテルミンか何かの変な楽器音がいろいろ絡まっている…

心の闇にもう少しで届きそうなきがする

今日は1日自宅仕事。テレビをつけたままでできることなので、朝からオリンピックを見て。続けて「爆問学問」の再放送が。ふうんと思って見ていると、今回は政治学者の御厨貴さん、オーラルヒストリーの手法を用いて日本の政治を研究されている。御厨氏によ…

へうげる

空がきれいに青い。地面は雪と水とで白黒のはだら模様。 - ほわんと残った白い雪の親しみ深さは、中学の友達を思い出させる。2年生の時同じクラスになって、一瞬で激烈に仲良くなったMやん。中学に農村歌舞伎部という部があった。役者は立役・姫・婆のたっ…

あやしげな夢を見た

起きてからどんどん記憶が薄れてしまったし、実際に見た夢とはずいぶん違っているだろうけど。なんとなく記したくなったので記す。 - MさんとMさんの前妻と、あと2人くらいと一緒に海辺の村に行った。駅前に観光客向けの定食屋がある。黒い漆塗りの器で海鮮…

時間の流れがおかしな1日だった

時間の流れがおかしな1日だった。1日を過ごす中で時間の流れが脈絡なく早くなったり遅くなったりしたし、過去に済んだ筈のことが突然浮かび上がってきて未来への意思決定をせまってきたりもした。ぐねぐねととても奇妙な1日だった。 - 貼るカイロの買い置…

書き始めるとどんどん長くなることばかり

あれやこれや書こうと思うのに、書き出すと1つの話題がやたら長くなって、こんなにいらないよーと削ってみたら今度は意味がわからなくなって。笑。 - そういえば、まったくの妄想ですけど、読書メーターのあのたくさんの感想群を、「テクスト論」と「作品論…

本日の座談会

渋谷慶一郎 : 食える食えないっていうところがもう議論の中心じゃなくていいんじゃないかなって。 OTOTOYより「新春ケイイチ対談 2010年代の音楽シーンの未来を予見」:http://ototoy.jp/feature/index.php/20100113/2 食える食えない、ミュージシャンとして…

合間に

虐待された動物たちが次々に人間をぬっころしていく『動物好きに捧げる殺人読本』(パトリシア・ハイスミス、創元推理文庫)を読みました。ぜいはあ。はあはあ。怖かったあああ。 その前に読んだ小林信彦『人生は五十一から』(文春文庫)はコラム集。映画の…

隙間に

ソファの隙間こそ隙間の中の隙間です。背もたれと座るところが接触してずるずると落ち込んだあの細い暗闇。底のなさはブラックホールには1次元ぶん足りない程度の、愛すべき隙間です。

赤目

テレビで流れていた知らない韓国ドラマ、数年前のトレンディードラマのよう。見るともなしにしばらく見ていて、ほとんどの俳優さんの白目がえらく赤く淀んでいるのが気になりました。自分がすぐそういう疲れた目になるので、治す秘訣とかないのかなーと。時…

僕らが旅に出る理由

京都ローカルのラジオ番組で、ペンネームが「しじゅう(40)のチェジウ」という方が投稿ハガキの常連さんなのを以前から聞き覚えていたのですが、今週は「ペ・ヨンじゅうはち」という方が現れました…。 流れてきた軽快な曲があんまりなつかしいので、心の中…

書いた直後に読む自分の文章って、自分の顔を鏡で見るのと似ていて、無意識のうちに脳内修正して見たり読んだりしているみたいだな、と思います。女性がしばしば、自分が一番きれいだった時のファッションや化粧のままとどまってしまうという現象ともつなが…

ブリ、カイロ、ピアノ、図書館

ブリの照り焼きにはまっていますが、スーパーによって、その日によって、油ののりとか切り身の切り方とか、違うものですねー。フライパンで焼いてます。ガラスの蓋をして焼いている間に照り焼きのたれを作って、適当にブリを引っくり返し、だいたい焼けたと…

亜愛一郎の転倒、通話

まとまった感想を書きそびれていますが、泡坂妻夫『亜愛一郎の転倒』(創元推理文庫)とロベルト・ボラーニョ『通話』も読みました。『亜愛一郎の転倒』はとても愉快なミステリ短編集。文章もいいしストーリーも楽しませてくれるしセンスもいい。『通話』は…

幸田文のマッチ箱、レモンタルト

村松友視『幸田文のマッチ箱』(河出文庫)。 作品を読みつつ作者の人柄や実人生に思いをはせ、またそれを作品の読みに還元していくという愛読者ならではの幸田文論。最初は幸田作品の引用が多すぎじゃないかと戸惑ったけれど、徐々に共感が増し、着物をまと…

外食

塩漬け豚をジュウと焼いて、その汁に蕪のピューレを混ぜた白ソース。を野菜にからめて火を通し、くたくたした甘いねぎやほうれん草や、ほどよい歯ごたえを残した色鮮やかなぶろっこり。を塩漬け豚に添えてアクセントにチーズもほんの少し。 それにご飯をつけ…

最近のミヤコドリ

少し、日が長くなりましたかね。 鴨川のミヤコドリも12月中旬にくらべて早起きするようになりました。私が通る時刻、川面ですっかり静かに過ごしています。無言の全身から発散されている「俺らもう朝食はすませたぜ」というゆったり感。

長めのよせあつめ

青空文庫で芥川「西郷隆盛」を読みました。主人公の日本史専攻大学生・本間さんの描写のこまやかさがよかったです。京都の旅館(俵屋ですて!)を出て列車に乗り、さらに座席を立って食堂車まで彷徨するゆううつさが芥川節。食堂車まで、というところに妙な…

此岸と彼岸

夜中に目が覚める。うーんと伸びたり左右へごろごろ。耳の横をサーッサーッと音を立てて血が流れていくのを感じる。川のようなものを思い浮かべる。枕元の携帯を矯めつ眇めつ。 声に出さず、鼻歌を歌う。 「嬉しい嬉しい冒険がぁ〜」

構図と画素

浅田さんのSP、ポージングがどれも素敵だったねー。子どもの頃によく見ていた人形を思い出しました。装飾過剰の宝石箱みたいなオルゴールのふたを開けると、真紅のビロードの台の上でくるくる踊り出す人形。すらりと伸びた長い手足、レースと花の衣装、重苦…

新・夢十夜

勤務先Kはもう冬休みで職場も閉まっているのだけど、閉まる前にあの資料を見ておけばよかった、と今さら思う段取りの悪さ。かと思えば勤務先Rでは、必要な人員がインフルエンザで急遽離脱。よく考えればどちらもたいしたことではないのだけど、ちらりと心が…

雨月物語

岩井志麻子『雨月物語』。上田秋成の『雨月物語』を、全編「妾(わたし)」という女の一人称語りに変えて書いた作品。「妾」が誰なのかはいつも各編の途中や最後に明かされるので、出だしで「今回の『妾』は誰だろう?」と考えながら読み始めるのがミステリ…

白いひつじ

長野まゆみ『白いひつじ』。「白いひつじ」は作中で謎の象徴、そして登場人物たちにとって心から大切なものの象徴。ラストで知らされた途方もない愛情にもう何も言えず。骨髄の話もすごいね。。。今までの長野作品とはひと味違う、胸がいっぱいになる読後感…

にちようび

思い立って近所の新しい整骨院に行きました。前に行ってたところは混みすぎて大変そうなので。しばらく通うつもりだけど、治癒までの道のりは遠い。私たちの冒険は今始まったばかりだ!(〜連載終了〜)(終了したらあかん) - 猫のいとしいところは、犬に比…

鳥フェチ魂

そういえば、ミヤコドリのことは、今年亡くなられた日高敏隆さんのエッセイのどれかにおもしろい話があったと思うんだけどー。『春の数えかた』かな。琵琶湖と鴨川を往復する時、彼らは、なだらかな斜線で徐々に高度をあげて飛ぶのではなく、まず上空まで思…

打ち上げ=うたげ、手を打って言挙げすること

今週は忘年会やら続いて、人にあたり気味。マイペースにゆっくり書けるweb日記はほんとに良い場所ね。 今週のこの感じはどこかで読んだなー。ええと… だれよりも気のきいたことをいおうとする話し手が、才気ばしった会話で客間の話題を独占してしまうことも…

朝ご飯なう

鴨川のミヤコドリが、このところ見るたびに元気いっぱいになってゆく。見るのは朝、同じくらいの時間。今朝は100羽ほどもいて、元気というより、もはや激しすぎる部類の動きをしている。四条大橋を渡る通勤者が何人も立ち止まって目をまるくして見ている。激…

踊る踊るよ

ちょっと読んでいたものにウェーバー「舞踏への勧誘」というピアノ曲が出てきました。明るく楽しい曲。YouTubeに管弦楽バージョン・バレエで踊っている映像があって、物語のある踊りをしばし楽しみました。 ほうっと終わりまで見て初めて、ハッ、この赤い衣…

細縞

初対面の業者さんが紺地に白の細縞の入ったちょっと色っぽいスーツを着ていた。 打ち合わせの後、スプライトのスーツの男性は派手に見えるな、と危険なことを考えていました。 ストライプだった。あぶない…。

時代の音

ちょっとした合間に、東北学院大のサイトから、鈴木秀美「時代の音」という論文を。ガッチリ構築された難しい論文ではなく、エッセイに近い書きぶり。 http://www.tohoku-gakuin.ac.jp/gakujutsu/kyoyo_154/index.html……バッハの楽譜には音の大きさを指示す…